少年時代

右手に木の枝を持ち
左手でランドセルを抱え
いつものあぜ道を走って帰る

庭には若かりし日の父がいて
台所には若かりし日の母もいて
僕は心の底から安心する

これは大人になった僕が見ている夢
小学生の僕は何となく気付いている

この夢から覚めたくない
そう思った瞬間
目覚まし時計が鳴った