作品情報

新風舎第5回文庫大賞を受賞した、高橋一起さんの小説『双頭の性』が「げんごや」で公開されました。
https://www.gengoya.net/novel-sakusya/takahashiikki/

<目次>
第一場 老いたトランスジェンダーが焼身自殺をした。
第二場 性同一性障害を理解できないと、刑事も困惑するばかり。
第三場 幻覚四重奏団からの電話。
第四場 ぐれた、不良の、じじいの女。
第五場 リーシの水を飲みながら、あなたは最後に何を口にすべきか、わかっているわね。
第六場 お客の目の前で、自分のしているオシメを絞る。
第七場 宝塚の男役がほんとうに男になったような女。
第八場 レシピどおりに死ね。
第九場 死の介添え人、現る。
第十場 午餐のステージは雨に濡れて。
第十一場 来訪者は突然に。
第十二場 世間なんて唾を吐いてやればいい。
第十三場 死者からの電報。
第十四場 女の真似してトンネル掘ってる男はさあ、少しは男たちの客寄せに…。
第十五場 そんなことは私が私に許さない。
第十六場 「こんなところ」を根元から断ち落とす。
第十七場 ただひとりの聖餐式。
第十八場 あのとき死んだのは、このわたしよ。
第十九場 この世でいちばん長い悲鳴。
第二十場 刑事。あなたは誰?
第二十一場 自殺プランナーという仕事。
第二十二場 チャーという血の泣き声。脳を濡らすその音。
第二十三場 肉体の死を見おろす自分という存在。
第二十四場 そして追分は再び雨になった。

老いを迎えた性同一性障害の人々を描く傑作ミステリーです。どうぞお楽しみ下さい。