間違いを改めるとき、自ら間違っていたと気付けばそれでいい。そのことを捨てて、ただちに一歩を踏み出すべし。間違いを悔しく思い、取り繕うと心配することは、たとえば茶碗を割り、その欠けたものを合わせてみるようなもので、意味がないことである。
人物:西郷隆盛(さいごうたかもり)
1827-1877年。薩摩藩出身。明治維新の元勲。藩主・島津斉彬に取り立てられ江戸詰となるが、斉彬没後、島津久光の怒りにふれて流罪。帰藩後に藩論を統一し、討幕の指導者として薩長同盟・戊辰戦争を遂行。勝海舟と会見し、江戸城を無血開城させた。新政府の参議・陸軍大将となったが、征韓論に関する政変で帰郷。1877年、西南戦争に敗れて自刃。