もし全世界を手中に収めようとも、そのために自分の魂を失ってしまえば一体何の意味があろう。人生の目的は金銭を得ることではない。品性を完成することである。

人物：内村鑑三（うちむらかんぞう）

1861-1930年。江戸の生まれ。キリスト教指導者。一高教授のとき、教育勅語に対する不敬事件のため免職となる。足尾銅山鉱毒事件に関しその実態を世間に訴え、日露戦争に際して非戦論を唱えた。1900年、雑誌『聖書之研究』創刊。著書に『基督信徒の慰め』『求安録』『余は如何にして基督信徒となりし乎』『代表的日本人』などがある。