言葉さえあれば人生のすべての用は足りるという過信が行き渡り、人々は一般に口達者となった。

人物:柳田國男(やなぎたくにお)

1875-1962年。飾磨県神東郡辻川村(現在の兵庫県神崎郡福崎町辻川)出身。民俗学者。東京帝国大学法科大学政治科を卒業後、農商務省に入る。法制局参事官、貴族院書記官長を歴任して官界を去り、朝日新聞社客員論説委員として活躍。民俗・伝承を調査し、日本の民俗学の確立に尽力した。著書に『後狩詞記』『石神問答』『遠野物語』などがある。