この星の裏側で

本当に大切なものは、見ることも触ることもできない。
そう言う僕に、君が一言。

そんなものは、つまらない。

僕が追うと、君は逃げる。
僕が山に行けば、君は海に行く。
僕が猫を飼えば、君は犬を飼う。

それでも、僕は、今日もまた君を追い続ける。
君の強さと、儚さと、美しい笑顔を求めて。

僕が西に向かえば、きっと君は東に向かうだろう。
でもいつか、この星の裏側でばったり出会ってしまって。
その瞬間の、君の驚いた顔が見たいんだ。