猫だ

また好きになれるのかな、なんて
さいごに強がり言うくらいなら
ぐしゃぐしゃのその顔をどうにかしてよ

昨日の何かを間違えなかったら
こうはならなかったのかな
それとも一昨日の何かかな

しあわせってこんな難しかったっけ
君が笑っているだけで良かったはずなのに
嘘をつかないって約束を
後悔なんてしたくないのに

100はないけど0はあるなんて
そんなの分かりたくもないから
思い出の中の君をかき集めて
そっと抱きしめる

猫だけど
君の好きなものはほとんど知ってる
猫だけど
君の近くに居られるんならいいや
君の近くで要られるんならいいや

この白い体は染まるためだ
きっとお日さまを君に届けるためだ
雨も曇り空も苦手な君の隣に
さりげなく一番乗りして

猫だから
前よりも君に近くなった
猫だから
前よりも君が弱くなった
前よりも雨が多くなったんだ

だからまた好きになったって、いいんだ